鄙乃里

地域から見た日本古代史

気まぐれ随想録 『赤とんぼ』

田植え作業今昔

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 田植え作業今昔 田植えの準備期になりました。あちらこちらの田で代掻(しろかき)を始めています。 代掻きをしたり、水を入れたり、肥料を撒いたり、農家は朝早くから夕方まで忙しそうです。まもなく田植えも始まるでしょう。 …

寄らば大樹の陰

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 寄らば大樹の陰 「寄らば大樹の陰」はよく使われる「ことわざ」だと思うが、肯定的な意味で使っているのか、否定的な意味で使っているのか、受け止め方も様々である。 それは、このことわざ自体に対する賛否ではなく、この場合の…

クリスマスの思い出

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 クリスマスの思い出 今年もクリスマスが近づいた。クリスマスの時期が来ると、子供の頃のようにワクワクする気持ちが、今でもまったくないわけではない。 しかし自分の場合、大人になってからのクリスマスの楽しみというものは何…

年賀状

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 年賀状 ことしも年賀状を準備した。とはいっても、枚数にするとほんの僅かだ。年賀状の数は歳と共に減ってくる。以前と比べたら7割ぐらいになってしまった。物故した人も多いし、遠方へ転居して疎遠になった人もいる。そのほか…

ゴーストタウン

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 ゴーストタウン 2003年6月24日のことだ。マンチェスター(Manchester)の町はトルネードにより壊滅的な打撃を受けた――そんな報道にかなり前に接したことがある。 マンチェスターといっても、イングランド北西部にある大都市でも…

雨中のセキレイ

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 雨中のセキレイ 朝の病院の診療科で順番待ちをしていると、ガラス窓から小鳥が見えた。セキレイだ。外は雨なのに、チョコチョコちょこちょこ動き回っている。 人なつっこいのか、人間など何とも思わないのか、歩行者の前でも、車…

秋の訪れ

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 秋の訪れ 先日まで暑い暑いと騒いでいたのに、10月に入るともう秋の冷たい風が吹き始めた。日毎に朝夕も冷え込んできた。いつまでも夏服のままでは風邪を引いてしまう。 近所の田んぼではコンバインのエンジン音が響いて、すでに…

倉金持ち

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 倉金持ち 冬の町中でよく見かける樹木にクロガネモチ(黒鉄黐)がある。 モチノキ科の常緑高木で、公園や通りの並木によく植えられている。枝一面に紅い実をびっしり付けて、遠くから見ると花のようにも見える。 この時季の街路…

干支の色紙

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 干支の色紙 画家のHさんから来年の干支(えと)の色紙を頂いた。これまでも毎年頂いている。今年はまだ戌年なので、昨年頂いた犬の色紙を居間に掛けている。草を分けて子犬が元気に駆けている絵だ。 見かけが小型なのでつい子犬…

ローラ・インガルス・ワイルダー賞について

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 ローラ・インガルス・ワイルダー賞について アメリカ図書館協会が1954年に創設した「ローラ・インガルス・ワイルダー賞」が、2018年6月25日に「児童文学遺産賞」と改称されることに決定したとの報道を読んで、いささか驚いた。 …

ぼんやり生きていると

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 ぼんやり生きていると 先日のことだ。台所の隅で何かがチカチカ光り始めたのに気がついた。見ると給湯器のリモコンが点滅している。「えっ?」何があったんだろう。風呂から上がったばかりで、今まで湯は使えていたはずだ。 訳が…

現代社会と十善戒

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 現代社会と十善戒 今時の若い人たちは幼少期からしっかりした見識を持っていて、テレビ局などのインタビューに対しても堂々と発言できている人が多い。素晴らしいことだ。自分たちの若いころなら気後れし、どぎまぎするばかりで…

同期会

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 同期会 春のこの時期になると、自分のような高齢者のところにも、いろいろなところから案内状が舞い込んでくる。広告関係は別にしても、会員名簿の照会、各種の展覧会、施設の竣工式の案内等々…。中でも学校時代の同期会の案内が…

文明の利器

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 文明の利器 最近の電化製品等には細かい機能がいっぱい備わっている。細かすぎて、こんな機能が必要なのかと思うぐらいだ。しかも複雑で、箱を開けてマニュアルを見た途端に嫌気が差すのは、自分だけではないだろう。 最近では説…

シンプルライフ

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 シンプルライフ 最近はなるべく簡単な生活が好ましく感じられるようになってきた。歳のせいかもしれない。 平成の初め頃だったか、中野孝次の『清貧の思想』という本がベストセラーになったことがある。昭和の初めにも林芙美子の…

囲碁のはなし

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 囲碁のはなし 藤井聡太七段の連勝で将棋が注目されているが、今度は小学生の囲碁名手が突如、現れて、囲碁も活気をおびてきた。自分もルールだけは一応知っているから、ときどきは楽しむが、強くはない。最初から自己流なので、…

地の利について

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 地の利について 店舗を構えるときの大切な条件として「地の利」というものがある。 先日、車道を走っていると、路側帯に車が長い列をなして停車しているのに出くわした。交差点かと勘違いするぐらいだったが、先頭まで行くと、そ…

新元号のアクセント

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 新元号のアクセント 新元号が発表された。 「令和」…と聞いた瞬間に報道陣が一瞬だまり込んだのは、これまでの元号とは異質で、何か的外れな感じを受けたからだろう。「命令」や「法令」など以外に「令」という文字自体に触れる…

平成随感

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 平成随感 今日で平成が終わる。 昭和63年(1988)9月、昭和天皇の容態が悪化し国民の気持ちが暗く沈んでいたころ、重苦しい霧の中に一閃の光明を与えてくれたのが、鈴木大地選手(現スポーツ庁長官)。ソウルオリンピック100m背…

道 草

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 道 草 雨続きだった天候が少し回復した。久しぶりで庭に出ると、垣根の外の路を何か黒いものが動いた気配がする。何かと思い覗いて見ると、紺色の制服を着た小学低学年の男の子が、こちらを見て「こんにちは!」と頭を下げた。そこ…

公園散歩に思うこと

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 公園散歩に思うこと たまに暇ができると近くの公園を散歩している。この公園も以前は季節の変化が豊かで散歩もそれなりに楽しめたものだった。しかし、最近はそんな感じも少し薄れた。日常的に見慣れてしまうと気付かないのだが…

AI 医師

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 AI 医師 高齢になると、どうしても病院に行く機会が多くなる。好むと好まざるとに関わらず、医療機関のお世話にならざるを得ない。 ところが、体の痛みや不調が発生しても、これは様子を見るべきか、病院にかかるべきかで迷うケ…

熊本地震から3年に思うこと

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 熊本地震から3年に思うこと 4月14日で熊本地震から3年が経過した。先月は東日本大震災の8年だった。熊本市内や益城町もそうだが、同様に被害が大きかった南阿蘇村にも訪れたことがあったので、よそ事のようには感じられない…

湯の町エレジー

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 湯の町エレジー 昭和で好きな懐メロにもいろいろあるが、歳のせいか、最近は「湯の町エレジー」をよく聴いている。有名な古賀メロディーで、多くの歌手がカバーしている。 若いころ少しギターを触ったのでなつかしさのせいもある…

昨日はひな祭りだった

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 昨日はひな祭りだった 以前、金曜日のチコちゃんの中で、「うれしいひなまつり」の詩をサトウハチローが間違えたらしいことを話していた。 二番の「お内裏様と おひな様/二人ならんで すまし顔」のところだ。 たしかに内裏とは…

とんだ節分

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 とんだ節分 朝知り合いから頂いた恵方巻を昼に食べた。恵方巻は切らない方がいいらしいが、とても全部など食べきれるものではない。半分に切って昼と夜に頂いた。恵方巻はいつから流行しだしたのか。20年ぐらい前までは食べた記…

寒さ嫌い

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 寒さ嫌い 冬生まれなのに寒さが嫌いだ。 冬になると窓から陽が差し込まなくなる。暗くて寒いので、西側の部屋へ移る。 こちらは午後になると窓に少しは陽が当たって明るい。必要なときは両足が入るスリッパに足を突っ込み、電気…