鄙乃里

地域から見た日本古代史

囲碁のはなし

 気まぐれ随想録『赤とんぼ』


  囲碁のはなし イメージ 2

 
 藤井聡太七段の連勝で将棋が注目されているが、今度は小学生の囲碁名手が突如、現れて、囲碁も活気をおびてきた。自分もルールだけは一応知っているから、ときどきは楽しむが、強くはない。最初から自己流なので、何年経っても同じことで上達などしないのである。

 そのため最近では、相手に迷惑をかけないように一人でアプリを使って練習している。ただし、対戦相手のAIのレベルを普通以上に設定するとコテンパにやられるので、一番下のクラスにセットして対戦する。

 それでも勝ったり、負けたり。まあ半分以上は勝っていると思うが、実は、ときどき "待った"をすることもあるのだ。
  "待った" をしても相手はAIなので(内心どう考えているか知らないけれど)黙って聞いてくれる。それがかえって負い目に感じられる。それで"待った"をして勝ったときには「まあ、今回は引き分けだな…」という話にして、お茶を濁して終るのである。

 
 そんな感じで練習をしているが、しかし、アプリに負けると何となく気分がわるい。もう一度、もう一度と、何度でもやってしまう。
 下のクラスは早打ちだから待ち時間は少ないが、それでも一局あたり20分はかかるだろう。そうすると飛ぶように時間が経ってしまう。5,6回もやると、いつのまにか2時間ぐらいは過ぎていて、「しまった!もう夕方だ!」といった感じで、時間の浪費に気付くが、あとの祭りである。

 おまけにパチンコをしたあとのように眼も頭もしょぼしょぼになって、そのたびに反省だけはするのだが、しばらく経つと、またやってしまうのだ。

 「これはいけない!! 1局・2局は、勉強や楽しみでいいが、これでは中毒だ!」。ソフトが入っているかぎり、永遠にやってしまうだろう。そこで、簡単にできないように、さびしいが思い切ってしばらくアプリを外してしまう。その繰り返しである。


 こんな調子だから、上達するはずがないのである。
 上達する人はそれが好きで、どこまでも集中してやるから上達するのだ。特に若い人は集中力がすごい。その上、いい指導者から適切な指導を受けながら研究を続けるのだから、才能のある人はどこまでも伸びる。へたな大人など太刀打ちできるわけがないのである。

 ましてや、アプリを外したり入れたりするような…こんな自制心の弱い年寄りでは、ねえ~。…まったく。




 

                   

平成31年2月13日の記事です)