鄙乃里

地域から見た日本古代史

干支の色紙

 気まぐれ随想録『赤とんぼ』


  干支の色紙 イメージ 2

 

 画家のHさんから来年の干支(えと)の色紙を頂いた。これまでも毎年頂いている。今年はまだ戌年なので、昨年頂いた犬の色紙を居間に掛けている。草を分けて子犬が元気に駆けている絵だ。


 見かけが小型なのでつい子犬と書いたが、これは成犬であるかもしれない。おそらくHさんが以前飼っていた小型のブルドッグの絵なのだろう。たまにお宅に伺うと、フェンスの中を飛び跳ねて、すこぶる元気のいい犬だった。

 来客があったり、散歩の催促をするときに吠えて困るのだとこぼされていたが、散歩にはよく出掛けていた。小型犬のわりに力が強いので、右に左に引っ張り回されながらも、それなりにかわいかったのであろう。

 何年か前にその犬が亡くなった。それでいとおしく哀れに思って、今年の画材に選ばれたのかもしれない。いつも散歩に連れて行っていたときの様子が、かわいらしく躍動的に描かれていて、たしかに、一目であのブルドッグだと分かる。


 ペットは飼い主を温かくしてくれる。しかし、かわいがっていても動物はだいたいにおいて寿命が短いので、短期間で亡くなると、飼い主はやはり辛いだろう。しばらくは気が抜けたようにさびしい日々が続くに違いない。

 そのため絵心のある人がこのような絵を描いて、ペットをいとおしみ、また慰めを得るのはいいことだと思う。何の特技もない私から見れば、そんな技能がある人はうらやましいかぎりである。

 
 来年は亥年なので、今度はイノシシの絵を頂いた。「どれでも選んで」と言われるので、本物のリアルな絵ではなく民芸品のイノシシの絵を選んだ。

  しかし、このたびは元号がまだ書けない。来年も4月までは例年どおりでいいだろうが、その後のほうが長い。平成も…もう終わりなのだ。新元号が決まるのはそのころになるらしい。

 平成の元号選びの時には、その他の候補として「修文」と「正化」があった。「修文」もわるくはないと思ったが、「文教政策」などという言葉が日常的に使用されているし、何よりも頭文字が昭和の「S」と重なるため、不都合だったのかもしれない。


 さて、来年はどんな元号に改まるのだろうか? いずれにしても平和な時代であってほしいと願うものである。




 

                   


(2018年12月18日の記事です)