鄙乃里

地域から見た日本古代史

バラ咲くころの思い出

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  バラ咲くころの思い出

 

 山手の公園には、いろいろな思い出がたくさん詰まっています。


 バラの花の盛りは5月ですが、今頃でもまだ、きっと咲いているはず…。



 この写真も以前のものですが、日付は6月下旬になっていました。たぶん、多くの品種が咲き終わったあとの、名残のバラだとは思うのですが、一輪でもきれいに咲いていれば、それで写真は撮れますから。

 以前は春夏秋冬、飽きもせず、何年もこの公園を訪れたものでした。

 事務所の管理人さんとも、落葉掃除のおばさんとも自然と顔なじみになって、世間話をしたものです。よく聞いてみると、どの人も人生や家庭に、外見からは知れないいろいろな事情を抱えているのだな…というのが印象です。

 広い公園のいろいろな散歩コースも、それぞれの樹木が花や実を付ける時期まで、自分の庭のように何でも覚えていました。椿やつつじの咲く頃には丘の小径を登り、萩が咲く頃はグラウンドの坂道を歩きました。

 しかし…、時間というものは、いつか環境を変えてしまうものですね。

 今でも通りすがりに時々は立ち寄ることもあるのですが、駐車場からぼんやり眺めているだけで中には入らず、そのまま通りすぎてしまいます。

  いつか、気持ちの整理がついたら、思い出のかけらを拾い集めに、またゆっくりと歩いてみたいなと思っています。


(注:ブログの写真は過去に撮影したものもあります)