鄙乃里

地域から見た日本古代史

寒さ嫌い

 気まぐれ随想録『赤とんぼ』


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 冬生まれなのに寒さが嫌いだ。
 冬になると窓から陽が差し込まなくなる。暗くて寒いので、西側の部屋へ移る。       

 こちらは午後になると窓に少しは陽が当たって明るい。必要なときは両足が入るスリッパに足を突っ込み、電気ストーブをつけてデスク・ワークなどしてみるが、それもあまり長く続かないので、こたつに入る。すると眠くなってうたた寝をする。こんな調子で冬は運動不足になってしまう。

 太陽に当たらなくなっているので、ビタミンDが不足して骨がもろくなっているかもしれない。病院で測定したら「骨粗鬆症…予備軍です」と宣告されるだろう。真冬でも窓から陽がいっぱい射し込む家はさぞかしいいだろうなと思う。

 洗濯物や布団が乾きにくいのもまた困る。真夏だとあっという間に乾くが、冬場は量が多いのに乾きが遅い。おまけに10時頃までしか庭に陽が当たらないのだからどうしようもない。

 夜間も朝方になると部屋の中は完全に冷蔵庫だ。暖房を入れると鼻や喉が渇く。皮膚までがさがさだ。辛抱できずに爪で掻くと、アトピー状になってなかなか治癒しない。加湿器を使うと少しはましになるが、今度は窓ガラスに結露が付着するので窓枠がびしょ濡れになる。放置しておくとカーテンにカビがくる。そんなこんなで、冬の屋内生活は自分にとってまったくの負の連鎖である。

 日照時間が少ないのと寒さ以外の点では冬にもけっこう楽しい行事が多いのだが、それでも寒さ嫌いの自分にとっては、まだ冬が来ないうちからもう桜の季節が恋しく待ち遠しく思われるのである。

 

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