まだ春先の3月初めに思い立って別府に行きました。
小倉駅から急行「日向」に乗り換えて2時間半で別府です。別府は3度目でしたが、別府駅は建て替え中だったのか、有名な保養地にしてはトタン屋根の待合所というずいぶん質素な駅舎でした。
地獄巡りや高崎山の猿は見物済みなので、この日は高原巡りのバスに乗ることに。高原のコースも一度は巡っていたのですが、2年前の初夏に訪れた城島高原のすがすがしい空気感や、牧場で飲んだ濃厚な牛乳の味が忘れられなかったのです。
高崎山の登り口の海岸縁には、しばらく見ないうちに新しい観光施設がいくつも建てられていました。寒々とした別府湾にもかすかに青みがさして、少しずつですが、うねりも穏やかな春の海に変わってきているようです。
現在は知らないのですが、以前は昼時間に観光バスが停車すると、国鉄ホームの駅弁売りのように弁当屋さんが売りにきていたのです。それで所望の人は一時降車して買っていました。
高原バスコースには鱒釣りと魚料理のメニューもセットされていたので、途中の湯山養鱒場(ようそんじょう)でしばらく鱒釣りに興じてから、改めて先の十文字原に出発というかたちになりました。
十文字原高原の電波塔
1959年開局。別府市・大分市をカバーしているとのことです。
十文字原展望所
十文字原(じゅうもんじばる)展望所は、湯山温泉・柴石温泉の近くにある標高500メートルの台地で、中央にきのこ形のモニュメントがあり、別府の中心街や海が一望に見下ろせる格好の場所でした。
春まだき 十文字原高原
バスが待ってくれている。
十文字原高原を過ぎると、バスは湯布院をまわって城島高原へと向かいます。由布岳から鶴見岳へかけての高原は緑に包まれて美しいのですが、あいにくまだ春先だったので、草原は茶色に枯れて、ところどころが雪に覆われて寒々としていました。しかし、風が吹きすさぶ山並の渺々(びょうびょう)たる広がりが、冬の名残の高原を感じさせてくれました。
ここはもう、城島高原かな?
左のほうに見えるのが高原ホテルです。
建物名は忘れましたが、手前にはジンギスカンなどの看板が見えています。
山の白い部分は残雪です。
城島高原のレストラン
野外レストランの向こうに見える標識には標高750メートルと書かれいるので、これは城島高原だと思います。
周辺にはホテルやレストランが次々と建てられていました。
すがすがしい高原の風の中で味わった牛乳は冷たかったですが、やはり前回同様においしいものでした。
自衛隊建設道路の碑
別府には陸上自衛隊の駐屯地があります。道路建設もしています。
志高湖
志高湖畔は当時からハイキングやキャンプ場としても人気があったところ。
対岸には鶴見岳・由布岳の名峰が望めます。
このあたりは湯布院温泉郷も近いですし、九州にはいい温泉がたくさんありますね。
湯布院にはその後も行きましたが、別府はこれが最後でした。
別府の追憶。