宮入り前の河川敷 伊曽乃神社祭礼
秋祭りの着物姿は今では珍しくなりましたが、女性の和服姿もしっとりしていいものですね。若い女性にはまぶしいようなときめきと、年配の女性には少し距離をおいた親近感が感じられます。
でも、今はお祭り女子はこちら側にはいません。法被をまとって、だんじりの周りで青年団と行動を共にしています。だんじりの綱を引いたり、ぴょんぴょん跳ねたり、囃したり。口のわるい人から「ぴょんこ隊」と呼ばれながらも、意に介することなく男女共同参画社会を実践しています。年配の人も昔変わらず見物だけはしていますが、着物姿はほとんど見かけなくなりました。
もちろんこの写真のころでも、秋祭りとか正月とか結婚式とか、何かの行事など特別なときにしか着物は着ていなかったのですが、もっと目上の高齢者が日常生活で着ていたので、若い人の着物姿も身についているようです。
たしかに昔の祭りには今ほどの人だかりやイベント的な派手な演出はありませんが、むしろ、自然なにぎわいや、きらびやかさが感じられます。スマホをかざしている人などだれもいなくて、みんながゆったりと祭りを楽しんでいるようです。
現在と比べると多少は物足りない面があったとしても、今、写真を見ると、人々の振る舞いがごく自然に感じられて、昔の祭りもそれなりによかったんだなぁ……と、認識されるこのごろです。
真昼の幻覚