鄙乃里

地域から見た日本古代史

秋の訪れ

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 秋の訪れ 先日まで暑い暑いと騒いでいたのに、10月に入るともう秋の冷たい風が吹き始めた。日毎に朝夕も冷え込んできた。いつまでも夏服のままでは風邪を引いてしまう。 近所の田んぼではコンバインのエンジン音が響いて、すでに…

一期一会 ブラシの木

ふれあい散歩道 一期一会 ブラシの木 新しくできた町の芝生の中に紅い松葉のような花が咲いていた。この界隈では、ブラシの木なんてあまり見かけたことがない。まだ植えて間もない若木で、花は一個しか咲いていなかったけれど、「これは、珍しいなァ」と思っ…

古代史の小窓

《 目 次 》 1.仁徳天皇陵とクフ王のピラミッド 2.八幡神を祀る秦氏の謎 3.弥彦神社と物部氏 4.聖徳太子の「伊予の湯」の碑はどこにある? 5.聖徳太子に関する四方山話的な諸考察(1) 6.聖徳太子に関する四方山話的な諸考察(2) 7.聖徳太…

河内晩柑は認知症予防に効くというので…

ふれあい散歩道 河内晩柑は認知症予防に効くというので… 河内晩柑は認知症予防効果があるというので買ってみた。でも、三つくらい食べたからといってよくはならないだろうね。 それに、調べてみると、河内晩柑の果皮にはグレープフルーツ以上の薬の阻害作用…

弥彦神社と物部氏

弥彦神社 先般のNHK「ブラタモリ」に新潟県の長岡市と燕三条が紹介されていて、その際に弥彦神社が出てきた。それほどメジャーという印象ではないが、古い歴史と重厚さを感じさせる神社だ。 古くは越後一宮で、延喜式の名神大社。旧社格は国幣中社だったが、現…

倉金持ち

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 倉金持ち 冬の町中でよく見かける樹木にクロガネモチ(黒鉄黐)がある。 モチノキ科の常緑高木で、公園や通りの並木によく植えられている。枝一面に紅い実をびっしり付けて、遠くから見ると花のようにも見える。 この時季の街路…

干支の色紙

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 干支の色紙 画家のHさんから来年の干支(えと)の色紙を頂いた。これまでも毎年頂いている。今年はまだ戌年なので、昨年頂いた犬の色紙を居間に掛けている。草を分けて子犬が元気に駆けている絵だ。 見かけが小型なのでつい子犬…

ローラ・インガルス・ワイルダー賞について

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 ローラ・インガルス・ワイルダー賞について アメリカ図書館協会が1954年に創設した「ローラ・インガルス・ワイルダー賞」が、2018年6月25日に「児童文学遺産賞」と改称されることに決定したとの報道を読んで、いささか驚いた。 …

ぼんやり生きていると

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 ぼんやり生きていると 先日のことだ。台所の隅で何かがチカチカ光り始めたのに気がついた。見ると給湯器のリモコンが点滅している。「えっ?」何があったんだろう。風呂から上がったばかりで、今まで湯は使えていたはずだ。 訳が…

八幡神を祀る秦氏の謎

八幡宮は全国どこにでもあり、自分の町にもある。 全国一、二の神社数を誇る八幡神と稲荷神だが、その祭祀を創始したのは秦氏だと伝わる。 しかし八幡神を奉斎した秦氏と、稲荷神を奉斎した秦氏は、はたして同じ秦氏だったのだろうか? というのが、今回のテ…

現代社会と十善戒

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 現代社会と十善戒 今時の若い人たちは幼少期からしっかりした見識を持っていて、テレビ局などのインタビューに対しても堂々と発言できている人が多い。素晴らしいことだ。自分たちの若いころなら気後れし、どぎまぎするばかりで…

愛用パソコンの内蔵HDDをSSDに換装してみました

現在愛用のノートパソコンも、8年目に入って何となく動作があやしくなってきたので、思い切ってHDD を早めに交換することにしました。 以前のPCもたしかそれぐらいでクラッシュして買い換える羽目になったのですが、バックアップを怠っていたため、必要なデ…

同期会

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 同期会 春のこの時期になると、自分のような高齢者のところにも、いろいろなところから案内状が舞い込んでくる。広告関係は別にしても、会員名簿の照会、各種の展覧会、施設の竣工式の案内等々…。中でも学校時代の同期会の案内が…

文明の利器

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 文明の利器 最近の電化製品等には細かい機能がいっぱい備わっている。細かすぎて、こんな機能が必要なのかと思うぐらいだ。しかも複雑で、箱を開けてマニュアルを見た途端に嫌気が差すのは、自分だけではないだろう。 最近では説…

シンプルライフ

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 シンプルライフ 最近はなるべく簡単な生活が好ましく感じられるようになってきた。歳のせいかもしれない。 平成の初め頃だったか、中野孝次の『清貧の思想』という本がベストセラーになったことがある。昭和の初めにも林芙美子の…

囲碁のはなし

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 囲碁のはなし 藤井聡太七段の連勝で将棋が注目されているが、今度は小学生の囲碁名手が突如、現れて、囲碁も活気をおびてきた。自分もルールだけは一応知っているから、ときどきは楽しむが、強くはない。最初から自己流なので、…

吉野ヶ里遺跡の謎の墳丘墓

吉野ヶ里遺跡の謎のエリアにある墳丘墓の発掘調査が行われマスコミを賑わせていました。邪馬台国の時代にあたる弥生時代後期の石棺墓ということで、佐賀県知事はじめ県民、マスコミ、古代史ファンまでが期待をもって見守っていましたが、特別な遺物は見つか…

地の利について

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 地の利について 店舗を構えるときの大切な条件として「地の利」というものがある。 先日、車道を走っていると、路側帯に車が長い列をなして停車しているのに出くわした。交差点かと勘違いするぐらいだったが、先頭まで行くと、そ…

新元号のアクセント

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 新元号のアクセント 新元号が発表された。 「令和」…と聞いた瞬間に報道陣が一瞬だまり込んだのは、これまでの元号とは異質で、何か的外れな感じを受けたからだろう。「命令」や「法令」など以外に「令」という文字自体に触れる…

平成随感

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 平成随感 今日で平成が終わる。 昭和63年(1988)9月、昭和天皇の容態が悪化し国民の気持ちが暗く沈んでいたころ、重苦しい霧の中に一閃の光明を与えてくれたのが、鈴木大地選手(現スポーツ庁長官)。ソウルオリンピック100m背…

仁徳天皇陵とクフ王のピラミッド

大山古墳について 大阪府堺市大仙町の大山古墳(だいせんこふん)は仁徳天皇陵とされ、クフ王の大ピラミッド、秦の始皇帝陵と並んで世界三大墳墓の一つに数えられるそうです。とはいっても、それぞれの時代はそうとう離れています。 ピラミッドも現時点では…

気まぐれ随想録『赤とんぼ』

《 目 次 》 1.寒さ嫌い 2.とんだ節分 3.昨日はひな祭りだった 4.湯の町エレジー 5.熊本地震から3年に思うこと 6.AI医師 7.公園散歩に思うこと 8.道草 9.新元号のアクセント 10.平成随感 11.地の利について 12.囲碁のはなし 13.シン…

花のスナップ撮影で 日光浴・芳香浴をしませんか?

花の時季 なので近くの草花や鉢植えの花を撮ってみました。 紫木蓮 木瓜 椿 ヤマブキ ソメイヨシノ モミジ 牡丹 シロツメクサ 平戸ツツジ ノイバラ 同じく野バラ キショウブ セイヨウタンポポ(綿毛) 金糸梅 ナンキンハゼ シャガ ヒメジュオン 紫藤の花 ア…

もう一度見直そう倭国伝

《 目 次 》 1.倭國王帥升等の朝貢から卑弥呼の共立へ 2.志賀島の金印と倭奴国

道 草

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 道 草 雨続きだった天候が少し回復した。久しぶりで庭に出ると、垣根の外の路を何か黒いものが動いた気配がする。何かと思い覗いて見ると、紺色の制服を着た小学低学年の男の子が、こちらを見て「こんにちは!」と頭を下げた。そこ…

公園散歩に思うこと

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 公園散歩に思うこと たまに暇ができると近くの公園を散歩している。この公園も以前は季節の変化が豊かで散歩もそれなりに楽しめたものだった。しかし、最近はそんな感じも少し薄れた。日常的に見慣れてしまうと気付かないのだが…

AI 医師

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 AI 医師 高齢になると、どうしても病院に行く機会が多くなる。好むと好まざるとに関わらず、医療機関のお世話にならざるを得ない。 ところが、体の痛みや不調が発生しても、これは様子を見るべきか、病院にかかるべきかで迷うケ…

熊本地震から3年に思うこと

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 熊本地震から3年に思うこと 4月14日で熊本地震から3年が経過した。先月は東日本大震災の8年だった。熊本市内や益城町もそうだが、同様に被害が大きかった南阿蘇村にも訪れたことがあったので、よそ事のようには感じられない…

湯の町エレジー

気まぐれ随想録『赤とんぼ』 湯の町エレジー 昭和で好きな懐メロにもいろいろあるが、歳のせいか、最近は「湯の町エレジー」をよく聴いている。有名な古賀メロディーで、多くの歌手がカバーしている。 若いころ少しギターを触ったのでなつかしさのせいもある…

もう一度見直そう倭国伝 ~志賀島の金印と倭奴国~

今回も前回の続きなので、分かりやすいように同じ史料を先に載せておきます。 ① 建武中元二年(57年)、倭奴國奉貢朝賀,使人自稱大夫,倭國之極南界也。光武賜 以印綬。[『後漢書』]② 安帝永初元年(107年)、倭國王帥升等献生口百六十人、願請見。 [『後漢…