鄙乃里

地域から見た日本古代史

昭和おもかげ紀行

今も異国情緒ただよう港町 長崎 ①

長崎市は雲仙を訪れた翌日に一泊したきりで、何度もは行っていないと思います。その代わり、夜も昼もバス観光をしているので、その割にはいろいろな場所を巡っているようです。 旧長崎駅 これは第3代の長崎駅で、昭和24年から50年間活躍しました。現在は新…

金閣寺から仁和寺へ きぬかけの路

きぬかけの路 洛西の衣笠から御室に至る路は「きぬかけの路」と呼ばれています。とはいっても、昔からの呼称ではなく、平成になってから一般公募により決定された愛称とのこと。ですから、自分が歩いたときはまだ「きぬかけの路」ではなかったわけですが、今…

世界平和パゴダと和布刈公園 門司は九州の玄関口

門司はいうまでもなく九州の玄関口で、鉄道と車両と歩行による九州への出入りは門司を通るしかありません。また門司港も明治以来、国際貿易港として発展してきました。 しかし、1942年関門鉄道トンネル、1958年関門国道トンネル、1973年関門橋が開通してから…

水戸藩御連枝の別邸 栗林公園

栗林公園は高松藩主松平氏(水戸藩御連枝)の別邸があったところです。 この庭園は初代頼重から5代頼恭(よりちか)にかけて完成したものと考えられています。 明治18年(1885)から一般にも公開されていて、昭和28年(1953)には四国で唯一の特別名勝に指…

早春の十文字原高原 別府

まだ春先の3月初めに思い立って別府に行きました。 小倉駅から急行「日向」に乗り換えて2時間半で別府です。別府は3度目でしたが、別府駅は建て替え中だったのか、有名な保養地にしてはトタン屋根の待合所というずいぶん質素な駅舎でした。 地獄巡りや高…

自然動植物園と遊覧船で遊ぶ 九十九島

九十九島(くじゅうくしま)は北松浦半島西側のリアス海岸に散在する大小200余りの群島で、五島・平戸から佐世保にかけての西海国立公園の一部をなしています。はるかな昔に丘陵地が海進(海面上昇)で浸食されて今日の島々が形成されたように説明されていま…

森鴎外と乙女峠 津和野

津和野には2度ばかり行きましたが、いずれも写真がないので、津和野の郷土館でもらった資料と当時の絵はがきから掲載します。 津和野へ行くには、山陽本線小郡駅から、山口線をC57蒸気機関車で山越えしました。ご存じのように「貴婦人」と呼ばれています。…

世捨人とわびさびの里 嵯峨野

嵯峨野は大堰川(桂川の上流)を隔てて嵐山と対する小倉山一帯に広がる土地を云います。ここも秋は紅葉の美しいところです。 京福電鉄で嵐山駅まで行き、標準的な観光コースを歩きました。 天竜寺(てんりゅうじ) 嵐山駅で降りて一応、渡月橋までは歩きまし…

洛北に息づく静寂の里 寂光院・三千院

洛北の大原の里へはJR京都駅、市営地下鉄国際会館駅、京阪電車出町柳駅などから京都バスを利用して大原バスターミナルまで行けるようです。当時のバスは市営バスだったかもしれませんが、自分の場合は長時間のバス乗車は苦手なので、たぶん出町柳駅前あたり…

フェニックス揺れる海 日南海岸

宮崎市内から八紘一宇の塔、はにわ公園、子供の国へ行ったあと、海岸に出ました。どこもかしこも新婚さんばかり。新婚旅行のメッカです。まだ海外へ行く人などいなかったですから。 青島風景(青島海岸) 土産物屋さんも、ここでは客引きですか? 南国はあけ…

毒ガスの島からウサギの島へ 大久野島

大久野島(おおくのじま)は広島県竹原市の瀬戸内海に浮かぶ島で、忠海(ただのうみ)港から島へ渡る船が出ていました。15分ぐらいで着きます。 戦前の島は軍事秘密で、戦後になると旧日本軍による毒ガス製造の島として一部の人には知られていましたが、昭和…

ダムの直下に露天風呂? 湯原ダム

湯原ダムは岡山県真庭市の旭川上流に建設された中国電力のダムで、鳥取県境近くにあります。 岡山の市内を流れて児島湾に注ぐ旭川をずっと内陸に遡上していくと、山間の谷間に閑静な湯原温泉郷があります。そこに旭川を堰き止めたダムが建設され、広大な湯原…

地球は生きている 島原雲仙温泉

雲仙は長崎県の南、島原半島の中央部に位置する有名な観光保養地で、隣接の天草諸島を加えて雲仙天草国立公園に指定されています。 観光地は雲仙岳群を中心に標高700mの盆地にある古湯と新湯の温泉と天然の雲仙地獄からなり、その全域は雲仙市、島原市、南…

もみじ彩る洛西の山寺 三尾

高雄山 神護寺 高雄や清滝へ行くのは、たいてい秋の紅葉が目的です。アクセスは、JR京都駅から高雄行きのバスが出ています。この日は朝の7時過ぎに周山(しゅうざん)行きのバスに乗って高雄まで行きました。40分ほどかかります。 バス停から高雄橋まで歩…

親鸞聖人ゆかりの門跡寺院 青蓮院

青蓮院(しょうれんいん)は京都市東山区粟田口にある天台宗の寺で、開基は伝教大師最澄。もとは比叡山にあって青蓮坊といいましたが、鳥羽院のときに青蓮院に変わります。その後の仁平3年(1153)に鳥羽院が京都三条に殿舎を造営、第7皇子覚快(かくかい…

歴史が語る海の要衝 関門海峡

関門海峡は古代には穴門(あなと)と呼ばれています。単に狭い海峡だからそう呼んだのか、それとも上古には一部が陸続きで洞門になっていたのか分からないですが、東の水門(みなと)と西の水門の間を穴門と称しているようです。海流や船が東西に出入りする…

オリーブと二十四の瞳 小豆島

小豆島は香川県に属する瀬戸内海の島で土庄町(とのしょうちょう)と小豆島町からなっています。人口は28,000人足らず。オリーブ製品のほかにも手延べソーメンなどの産業が知られています。 高松港をはじめ岡山・関西方面からもそれぞれに船便があり、高松港…

灯台・海猫・国引き神話 日御碕

出雲大社から日御碕へ行くには路線バスで45分ぐらいかかりました。現在はその半分程度で行けるようです。 ところで、日御碕までのガタガタ道を吊革につかまって揺れていると、ただでもバスは苦手なので、たちまち気分がわるくなってきました。「これは途中下…

国譲りの社 出雲大社

大社駅で降りて鳥居をくぐり、松林を抜けて広い境内の玉砂利を踏みながら粛々と歩くと、ほどなく拝殿が見えてきます。 出雲大社は縁結びの神様といわれるだけあって、さすがに大勢の人出です。この日は参拝者というよりは観光目的の団体さんのほうが多かった…

音羽の滝は観音霊場 清水寺

音羽山清水寺は京都の有名な観光名所。 西国三十三ヵ所の第16番札所にもなっています。 本堂 清水寺本堂は過去に何度も火災に遭っているそうで、現在の本堂は寛永10年(1633)に徳川家光により再建されたものと伝えられます。 本堂の御本尊は十一面千手観世…

14しか見えないのはなぜ? 竜安寺石庭

金閣寺から「きぬかけの道」をまっすぐ行くと竜安寺(りょうあんじ)です。今はたいてい龍安寺と書いています。 竜安寺の説明によると、宝徳二年(1450)室町幕府の管領職であった細川勝元が創建し、その子政元が再興したが、寛政9年(1797)に火災で焼失。…